がんとベータグルカン、その効果と効能を科学する

食品からベータグルカンを摂取する目的とその意義とは?

ベータグルカンが免疫力を活性化する仕組みとは?

ベータグルカンの本質/作用とその問題点とは?

ベータグルカンと免疫細胞

ベータグルカンを食すると免疫力が上がる。免疫力が上がることでがん細胞が駆逐され、全身の代謝が促進されることで高血圧、糖尿病が治療されるのである。

ベータグルカンが免疫システムに作用する仕組みは、小腸で免疫細胞に接触することで実現される。ベータグルカンは他の栄養素や薬品のように柔突起から吸収されるのではなく、M細胞という免疫細胞が集中する器官で体内に取り込まれる。 免疫細胞であるマクロファージがベータグルカンを捕食することで体内に吸収されるのだ。ここでマクロファージの大きさは約10ミクロン前後だが、それ以上に大きな分子でもカラダを広げることで食べてしまう。マクロファージが別名を貪欲細胞とも呼ばれる所以である。つまりマクロファージに捕食されるために必要なベータグルカンの細粒度は10ミクロン~15ミクロン程度と言える。この粒度の大きさはキノコを磨り潰しただけでは簡単に実現できる大きさではなく抽出精製工程によって粒度を小さくする必要がある。他方、酵母抽出のベータグルカンでは原料となる酵母それ自体が既に10ミクロン前後の大きさで、その中から取り出すベータグルカンは必然的に10ミクロン以下の細粒度を有することになる。超微粒子などと必要以上に小さい粒子サイズを誇張する販売店も散見されるが、キノコ健康食品では注意する必要があるものの、酵母抽出のベータグルカンに関しては、杞憂というものだ。酵母抽出のベータグルカンに関しては、生産された時点で既に微粒子であり、マクロファージに捕食されるに十分に小さいサイズとなっているからだ。後はいかにベータグルカンを大量にマクロファージに捕食させるかが課題となるが、これに関しては不純物のなるべく少ないベータグルカンをなるべく多く投入することが解決策となる。

さて、ベータグルカンを捕食したマクロファージは、その活動が活発化することが確認されている。マクロファージの本来の機能である異物の捕食が活発になり、体内の

さらにはマクロファージの活性化は、他の免疫細胞にも伝播する。活性化したマクロファージが伝達物質を放出することで、他の免疫細胞であるT細胞・ナチュラルキラー(NK)細胞やB細胞までもが活性化する。これらの免疫細胞は免疫細胞が集中する腸管からリンパ管、血管を通じて全身を循環、伝播する。このことによって、がんの病巣がどこにあっても活性化した免疫細胞による攻撃が実現される。さらには手術の取り残しや転移などで点在するがん細胞に対しても、免疫細胞は全身をくまなく探索して駆除する機能を有している。

これらの免疫細胞の働きによって、間接的にベータグルカンがん細胞を駆逐するのである。

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