がんとベータグルカン、その効果と効能を科学する

食品からベータグルカンを摂取する目的とその意義とは?

ベータグルカンが免疫力を活性化する仕組みとは?

ベータグルカンの本質/作用とその問題点とは?

βグルカンと現代の栄養事情

ベータグルカンを含む健康食品は、それが持つ様々な効果効能によって、様々な病気に対して用いられてきた。太古には原因はもちろん病名さえも判らないような難病に対して、近代ではがんが中心だが、現代病の象徴である糖尿病への適用から高血圧対策、アレルギー反応の抑制まで用途と成果は広がる一方である。

これは、2つの理由によると推論できる。ひとつは、健康食品やサプリメントのブームを過ぎた定着であろう。現代人の生活の乱れは、もはや個人の良識や精進だけでは制御できない程に多様化しつつ、それぞれがストレス社会で生きることを余儀なくされている。食生活が乱れるだけでなく、心身ともに疲れが溜まってしまう世の中なのである。かような生活環境下での食生活は一様に乱れるもので、食べても栄養摂取が効率よくされず、必然的に偏った栄養状態が醸成されてゆくのである。マスコミを通じて宣伝される栄養補給もさることながら、現代人のカラダ自身が栄養補助を必要としていることと感じる人も少なくないだろう。自身の内なる声で体調を計るのは大切なことだ。野菜が足りないような気がしている時には食物繊維の絶対量が不足しているのだ。胃もたれを感じる時にはタンパク質,脂質が過多なのだ。

もう一つの理由は、現代の食材の栄養低下。大量生産大量消費が生み出した効率的な食糧生産システムは、野菜、食肉、キノコに至るまで素晴らしい成果を挙げている。古くは飢えや飢饉を凌ぐ為の農業技術が、現代では利潤を生むための効率性が追求される時代へと変遷したのだ。LOHAS(ロハス)な生活や有機栽培、自然食品が見直されているものの大量に流通する野菜をはじめとする食材の栄養価は、半減に近いまでに減っている。ビタミン、カロチン、ミネラルetc殆ど全ての食材で、同じ量を食べても含まれている栄養価が下がっていることは、マスコミからも繰り返し警鐘が鳴らされている。 つまり昭和の時代と同じように野菜や果物にバランスを心掛けた食事を食べていても、栄養の不足が避けられない。さらに食生活の変化が追い討ちを掛けているのは、食生活の西洋化によって、発酵食品の摂取が減っている事実だろう。 発酵食品は、世界中にその地域独特の文化を醸成し、日本をはじめとするアジアでは特に各国で特徴ある食文化を形成してきた。マレー半島のヌクマム(魚醤)や韓国のキムチ、日本では漬物全般に味噌、醤油は、酵母による醗酵が食材の旨味を倍増させた素晴らしい食材だ。伝統的な食生活、特にアジア地域の発酵食品は、乳酸菌や酵母を用いた発酵が特色的ながら、その食味と同時に自然と酵母を毎日食す習慣と同義だったのだ。これは、極々微量のベータグルカンを毎日食していたのと同じ効果があったと推察される。

しかし、現代の発酵食品、発酵食品モドキは生産効率を優先するために発酵過程を大幅に省略している商品が多いのが現実。味噌も醤油も漬物も、本当の酵母発酵の工程は短縮もしくは省略し、化学合成の旨味調味料を添加することで誤魔化している商品が溢れているのが現実。昔の食材なら日々の食卓で知らず知らずに摂取できていたベータグルカンであったが、飽食の時代と言われる現代では普通の食材では充分に摂ることができず、今ではサプリメントに頼らざるを得ない。これが現代の食生活の実情なのだ。

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